各術用語を辞書的、そして最後は米田節で解説するコーナーです。
3分で読めるまとめです。
損失回避とは
損失回避(Loss Aversion)とは、行動経済学における重要な概念で、人間が同じ価値の得と損を比較した場合、損失の方により強い心理的影響を受ける傾向のことです。つまり、私たちは何かを得ることによる喜びよりも、同じ価値のものを失うことによる痛みをより強く感じるという現象です。行動経済学巨匠3人のうちの1人、ダニエル・カーネマンにより提唱された理論の一部です。
基本的な特徴
- 損失は利得の約1.5〜2.5倍の心理的インパクトがあるとされています
- この傾向は、無意識下で私達の日常的な意思決定プロセスに重大な影響を及ぼしています
- ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーによって「プロスペクト理論」の一部として提唱されました
日常生活での例
- 保有効果:一度手に入れたものに対して、その客観的価値以上の価値を感じる傾向
- 現状維持バイアス:変化によるリスク(損失の可能性)を避けるため、現状を維持しようとする傾向
- サンクコスト効果:すでに投資した時間やお金を無駄にしたくないという心理から、合理的でない決断を続けること
ビジネスや経済活動での応用
損失回避バイアスは様々なマーケティング戦略や価格設定に活用されています
- 「30日間の返金保証」のような無リスク試用期間の提供。一度手に入れたものを手放す損失感を逆手に取った戦略です。
- 「今だけの特別価格」や「限定オファー」といった損失感を刺激する表現。
- 無料版を使用した後に機能制限。これも一度目の例と同様、一度味わった利便性を失う喪失感を利用しています。
米田語 version -現生人類はビビリの子孫??
つまるところ、人間は棚ボタで1万円もらうテンション上昇値よりも1万円なくすテンション下降値のほうがでかいってことみたい。
その比率はなんと1:2くらい。(カーネマン先生、トヴェルスキー先生の実験ベース)
だから、パチンコで1万すった場合、次の日1万勝ってもとに戻ってもテンション的にはチャラではない。2万勝たないとだめ。いや私パチンコしないからしらんけど笑
ちなみになんでこんな人間が不合理になったかって諸説あるらしいよ。
一つの説としては、昔の狩猟採集時代とかまで遡ると、一発のミスがそのまんま生死に直結してたみたいね。
万一ミスるとライオンさんとご対面、むしゃむしゃされる。
みたいなシチュエーションあったんじゃないかね?
よってビビリ性の人間が生き残る可能性が高くて、現生人類に至る。みたいな流れかね。
この説によれば、我々はチキンの子孫ってわけだ笑
おまけ
エコノさん:パチンコね。昨日1万負けて今日1万買った?トントンやな。
ヒューマンさん:違うねん。なんかテンションはトントンにならへん・・・。

公園に行くのに、なぜ子どもはこんなに荷物を持ちたがる?|行動経済学から見る損失回避の心理
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