子どものお年玉を賢く活用する方法|インフレ時代の選択肢とは?

真面目記事

こんにちは、皆さん。米田です。今日は多くの親御さんが頭を悩ませる「子どものお年玉やお祝い、貯金でいいのか問題」についてお話しします。特に現在のインフレ環境では、ただ預けておくだけでは資産価値が目減りしてしまうという問題があります。

子どものお年玉・お祝い金の使い道とは?

多くのご家庭では、子どものお年玉やお祝い金の扱いは主に以下の3つに分かれているのではないでしょうか

  • 子供名義の預金口座に貯金
  • 子どものほしいものを購入
  • 子どもがまだ小さければ、子育て用品の購入に充当

どれも一般的で理にかなった選択ですが、特に「貯金」については現在のインフレ環境下では再考の余地があります

子どものお年玉を貯金するリスク|インフレで目減りする資産価値

昨今の物価上昇を考えると、単純に預金口座に入れておくだけでは、子どもが自分でお金を使い始める頃(大体10歳くらいでしょうかね)には実質価値がかなり目減りしてしまいます。インフレ率を控えめに年1%と見積もっても、10年後には現在の価値の約90%まで減少します。つまり、今の1万円が10年後には9,000円分の価値しかなくなるのです。これは控えめに見積もった計算です。

これを解決するために投資を検討する方も多いでしょう。

※投資にイメージわかない方、大体長期的には株式市場全体で年3〜4%程度の利回りとされますが、振れ幅が大きく、短期的、タイミングによってはマイナスになる、位のイメージでOKです。

しかしながら、子どものお金を投資することには独特の心理的障壁があります:

  1. 子供名義で投資ができない法的制約
  2. 「子どものお金は絶対に損をさせられない」という心理的プレッシャー

この問題に対する可能な解決策をいくつか検討してみましょう

1. 親の証券口座で運用(損失回避との戦い)

経済合理性だけを考えれば、これが最も効率的な選択かもしれません。しかし「子どものお金を減らせない」という心理的プレッシャーが働きます。行動経済学でいう、「損失回避性」が自身のお金よりも強く働きます。10年後に「僕のお年玉どうなったん?」と聞かれたときに、市場が暴落していたらどう説明しましょう?多分親のメンタルのほうが暴落します笑。この不安からリスク回避的になりがちです。

また、子どもの資産を親の口座で混同することへの違和感を持つ方も多いでしょう。これは行動経済学でいう「メンタルアカウンティング」の典型例です。合理的経済人(人間心理を考慮せず、最も合理的な選択をする人)であれば、「お金はお金や、一番得する選択すればええ」と割り切れるのですが、現実にはそう単純ではありません。

2. 子ども名義口座で貯金(安心だが目減り)

多くの家庭で採用されているこの方法は、心理的には一番安心できますが、上述の通りインフレの影響をもろに受けます。ひねくれた言い方をしてしまうと、「目減りするお金=親の心の安心料」とも考えられるかもしれません。かつ、その安心料を子どもの資産から支払うことに道義的な疑問を感じる方もいらっしゃると思います。

3.物や体験に変える(教育投資・思い出)

米田的にはこの選択肢も非常に魅力的です。子どもが小さい時期は振り返ってみると、あっという間に過ぎ去ります。思い返すと一瞬で寝返りして、歩いて、親に文句言うようになります笑

その貴重な瞬間を記録するために:

  • 良質なカメラの購入
  • 家族写真のスタジオ撮影
  • 祖父母も含めた家族旅行

などに投資するのも立派な選択です。子どもが小さい頃の記憶は本人には残らなくても、後に写真や動画を見返すことで「愛されていた」という実感を得ることができます。これも十分な「教育的投資」と言えるでしょう。

お年玉の最適解はハイブリッド|貯金・投資・体験をバランスよく組み合わせる

最も賢明なのは、これらの選択肢を組み合わせるハイブリッド方式ではないでしょうか。例えば:

  • シンプルに1:1:1の比率で分配
  • 半分は体験に使い、残り半分を投資と貯金に1:1で分ける
  • 家庭の価値観に応じて比率を調整する
  • もちろん投資に100%でもOKです。

重要なのは、各選択肢のメリット・デメリットを理解した上で、自分の家庭に合った方針を意識的に選ぶことです。何も考えずに習慣や周囲の影響だけで決めてしまうことこそが問題だと思いますが、いかがでしょう?

子どものお金で投資する心理的ハードルを下げる魔法の言葉

さて、ここまで読んでも。

「いや子どものお金でリスクは取れん」

と損失回避が頭の中で囁く方に、魔法の言葉を授けましょう。

「万一損が出ていたら、親が補填する」

この一言を口に出すだけで、ずっと気が楽になります。

投資で損が出たとしても、子どものお金につけは回らない。と決めておけば、あら不思議、途端に投資へのハードルが下がるのです。

このあたり、人間心理、メンタルアカウンティングの恐るべき効果と感じます。

結局、最終バッファは親の財布。インフレに黙って安心料を払うより、親が金銭的バッファとなり、「子どもの資産を守る」くらいはやってみましょうよ。

メンタルアカウンティング、我々の生活に染み込んでいますが、仕組みを知り、味方にできればこれは強い。

まとめ|インフレ時代の子どものお年玉・お祝い金の賢い管理法

子どものお金の扱いには「正解」はありません。各家庭の価値観や経済状況に応じて、最適な選択は異なります。ただし、インフレ環境下では単純な貯金だけでは資産価値が目減りすることを理解し、様々な選択肢を検討することが大切です。

皆さんのご家庭ではどのような方針をとられていますか?コメント欄でぜひ共有してください。

おまけ

実は、「親が補填」って言った時点で「結局財布は一緒なんかい?」問題が発生します笑

そこがメンタルアカウンティングの面白いところ。別の財布だから葛藤が生まれる。同じ財布なら最初から葛藤はない。だから、都合のいいときだけ「別財布」を使い、都合の悪いときは「同じ財布にする」。これくらいのゆるさで構えておけば、親としてちょうどいいのではないでしょうか?

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